軒ゼロ住宅の雨漏り•結露 高気密化で劣化リスクが高まる
- 雨が多く掛かる壁
- 気密性の高い壁
- 屋根と壁の取り合い
- 壁の通気出口
- 屋根の通気入り口
屋根からできる創エネと省エネ
創エネと省エネ。
この言葉は似ていますが、意味が全然違います。
創エネとは
エネルギーを創り出すことを創エネと言います。
太陽光発電システムは太陽の光を元にして発電をしてエネルギーを創り出すシステムです。
最近は屋根の上に載せて売電するという考え方も定着しつつありますね。
また、風力発電というものもあります。
風の力を利用し、羽根を回しエネルギーを生み出します。
こういったエネルギーを創り出すことを創エネと言います。
省エネとは
こちらは創り出すのではなく、エネルギーの無駄な消費を抑えようという考え方です。
例えば、使わない時は部屋の電気を消すとか、ムダを省く考え方のことです。
屋根でも省エネを実現するアイテムがあります。
天窓(てんまど)・トップライトと呼ばれます。
屋根面に窓をはめ込むようなものです。
風を屋根から取り入れることによって涼しい空気、通風を確保します。
また外の明かりを室内に効果的に取り込むことができ、照明を節約できます。
トップライトの魅力は通風性が横についている窓の4倍。
そして採光性が横についている窓の3倍もあるんです。
窓を開けて新鮮な空気を循環させることによってエアコンの使用量を抑えることもできるアイテムです。
屋根面に穴を開けることになるので、防水に関する心配はありますが、きちんとした施工を行えば問題ありません。
防水部分のメンテナンスも定期的にする必要はあると思います。
住宅も建てたら建てっぱなしではなく、定期的にメンテナンスをしてあげることによって家の寿命も伸ばすことが可能です。
人間と同じでメンテナンスは気にかけてあげて下さいね。
今日は屋根からもできる創エネと省エネの話でした。
瓦を焼く窯には、単窯(たんがま)という窯もあります。
今日は製造方法に関する窯のお話しです。
私達が瓦を製造する際に使う焼成炉(窯)にも種類があるんです。
桟瓦製造メーカーなどが所有している大きな焼成炉はトンネル窯と呼ばれます。
約100mくらいの長さがある窯で、台車が瓦を乗せた状態で中を通過していくことによって焼き上げられます。
窯の中の温度はゾーンごとに分けられており、温度はそれぞれのゾーンで常時一定になっています。
外から見ると耐火レンガに覆われており、よく分からないかも知れませんね。
このような状態が100mほど延々と続いております。
中に入るとこんな状態です。(火止め時のメンテナンス中の画像です)
山平の窯は多段式焼成なので、高さが高い方です。
この話はまた別の機会にします。
トンネル窯以外にも、単窯(たんがま)と呼ばれる窯があります。
こんな状態の箱型のもので、一回一回温度の低い状態から1100℃を超える状態まで加熱をして焼き上がていく方式です。
小ロットで焼成することが可能です。
鬼瓦などを焼き上げる時に使うことが多い窯ですね。
パズルのようにキレイにたくさん積み込むのがコツです。
夜になるとバーナーからの炎が幻想的な姿を見せてくれます。
炎ってなんだか見ていると落ち着くんですよね。
太古の記憶が私達にも眠っているのかも知れませんね。
単窯は一度蓋を締めてからは、焼き上がるまで火を途中で止めることはできないので、つきっきりで管理しなくてはいけません。
さらに昔のだるま窯になると、機械制御もされていないので、徹夜で薪を入れ続けたりと大変な作業だったそうです。
今回は、単窯について書かせていただきました。
谷部分からの雨漏りの原因 谷樋の穴あき
今回は屋根の修理の中でもよくある谷樋(たにとい)について書きます。
谷ってどこなの?
まず谷の場所ですが、屋根の合わさる部分で谷折りのところです。
っといってもなかなかイメージできないので、写真で説明しますね。
この写真で言うと④の部分です。
そこは斜めになるので、瓦をカットして合わせて施工されています。
瓦同士はきちっとくっつきませんので、谷樋(たにどい)とか谷板金(たにばんきん)と呼ばれるものを施工してあります。
樋のように雨を受けて下の本当の樋の方まで流していきます。
谷樋の穴あき
長年の雨による浸食や最近の酸性雨の影響により穴が開いてしまうことがあるんです。
そして、それが原因で雨漏りする場合があります。
写真で説明しますね。
写真の赤丸の部分が谷樋の穴あき場所です。
ちょうど水が一点であの場所にポタポタと落ちるポイントです。
金属に水ごときで穴が開くのか?って思うかも知れませんが・・・
コンクリートや石だって同じ場所にポタポタと何年も水滴が落ち続けたら穴が段々と掘れてきてしまうのはイメージできますでしょうか?
ちょうどいい画像がなくてごめんなさい。
実際には穴が開くことがあります!
これは事実です。
開いてしまったら雨漏りの原因になってしまうことがあるので、ご注意ください。
開いてしまったのをみつけた場合は、この谷部分の瓦を少し剥がして、この谷樋を新しいものに付け替えることをオススメします。
コーキングで簡易的に直すことはできますが、コーキングは柔らかいので、同じ場所に水が落ち続ければ段々とすり減ってしまいます。
谷樋だけの原因で屋根を葺き替える必要はないと思います。
交換で十分です。
自分たちで見える部分は目視をしていただえれば大丈夫です。
穴が開いてる部分を見つけたら、プロの屋根工事店さんにご相談下さい。
目に見えない部分は、たとえばシックイ工事の時の現地調査の際に一緒に見てもらうようにして下さい。
屋根の棟部分の白い詰め物が取れてきた時の修理 - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ
↑シックイについて以前書いたブログ記事です。
以上、谷樋の穴あき部分の屋根修理について書かせていただきました。
参考にしていただければと思います。
屋根の修理・リフォームについて考えてみる
昨日の記事のことがなかなか頭から離れません。
屋根の修理は、やっぱり屋根専門店にお願いした方が良い。 - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ
その後、調べてみると様々な被害に合われている方が多いようです。
これは、相談先がないからではないかと思うんです。
昔は、インターネットなどの情報網も発達していませんでした。
しかし、人のつながりが強固で近所の大工さんや瓦店さん達という相談相手がいたと思います。
最近は近所付き合いも少なくなってきてお隣さんがどんな仕事をされてる方か、知らないことも多いですよね。
(画像はイメージです)
そんな時に急に悪徳業者さんが来ても、相談する相手がおらず、契約をしてしまうことがあるようです。
クーリングオフという契約を解除できる方法もありますので、ご相談下さい。
屋根のことならば、一つの選定基準として全日本瓦工事業連盟(通称 全瓦連)に加盟しているかどうかで確認する方法もございます。
↑お近くの施工店さんにご相談下さい。
または、私にご相談下さいませ。
オマケ
↑福島県の屋根工事店さんのHPに飛びます。
ここでは、新築工事で屋根の上にいた瓦店さん達の公園を挟んだお宅での悪徳業者の行為が生々しく語られています。
見られているとは思ってもいなかったのでしょうが、これも現実。
全瓦連があるにも関わらず、このようなことがまだまだなくならないということは、不十分でもあるということ。
何かアクションを起こしていかなければ、なりませんね。
瓦屋根業界で働く者として、様々な方法にチャレンジします。
全てはお住まいのご家族の幸せのために!!!
屋根の修理は、やっぱり屋根専門店にお願いした方が良い。
震災後の屋根修理を造園業者さんがやった工事だそうです。
そのずさんな工事により、屋根施工店さんに相談があり再修理をしたそうです。
私が言いたいのは造園業者さんが悪いとかではなく、屋根のことは屋根の専門職の方に依頼するべきだということです。
セメントで固めて並べておけばパッと見は直ったように見えます。
しかし、こんな工事で良いのか?
私は瓦屋根に携わるものとして見過ごすことはできません。
セメントで貼りついてしまっているため、修理前の撤去ですら物凄く手間の掛かる状態になってしまっていたそうです。
結果的に棟だけでなく、周囲の瓦も撤去になってしまいます。
餅は餅屋
屋根のことは屋根の専門業者さんにご相談下さい。
たかが屋根の修理・・・されど屋根の修理!
私達、屋根業界で働く人達は常に屋根からの雨漏りなどの防水を考えながら作業をしています。
ただ見た目を直すだけでなく、お住まいの方々の今後の生活も考えて修理をしています。
このようなずさんな工事をさせない、お客さんが困るような工事はさせたくない。
値段も確かに大事ですが、それぞれのプロにご相談をされることを強くオススメします。
住宅の新築を考える時には30年後もイメージしてみよう。
さぁ住宅の新築を考え始めた頃って楽しいですよね。
(我が家ではありません)
将来どんな年の取り方をしていきたいのか。
住まいづくりは人生にとっても大きな転機になると思いますので、この機会に夫婦の仲もさらにグッと強力になるといいですね!
住宅は長く住むものですから、先のイメージをされることをオススメします。