瓦を焼く窯には、単窯(たんがま)という窯もあります。
今日は製造方法に関する窯のお話しです。
私達が瓦を製造する際に使う焼成炉(窯)にも種類があるんです。
桟瓦製造メーカーなどが所有している大きな焼成炉はトンネル窯と呼ばれます。
約100mくらいの長さがある窯で、台車が瓦を乗せた状態で中を通過していくことによって焼き上げられます。
窯の中の温度はゾーンごとに分けられており、温度はそれぞれのゾーンで常時一定になっています。
外から見ると耐火レンガに覆われており、よく分からないかも知れませんね。
このような状態が100mほど延々と続いております。
中に入るとこんな状態です。(火止め時のメンテナンス中の画像です)
山平の窯は多段式焼成なので、高さが高い方です。
この話はまた別の機会にします。
トンネル窯以外にも、単窯(たんがま)と呼ばれる窯があります。
こんな状態の箱型のもので、一回一回温度の低い状態から1100℃を超える状態まで加熱をして焼き上がていく方式です。
小ロットで焼成することが可能です。
鬼瓦などを焼き上げる時に使うことが多い窯ですね。
パズルのようにキレイにたくさん積み込むのがコツです。
夜になるとバーナーからの炎が幻想的な姿を見せてくれます。
炎ってなんだか見ていると落ち着くんですよね。
太古の記憶が私達にも眠っているのかも知れませんね。
単窯は一度蓋を締めてからは、焼き上がるまで火を途中で止めることはできないので、つきっきりで管理しなくてはいけません。
さらに昔のだるま窯になると、機械制御もされていないので、徹夜で薪を入れ続けたりと大変な作業だったそうです。
今回は、単窯について書かせていただきました。