住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ

三州瓦メーカー(株)山平のブログです。平板陶器瓦を中心に製造をしている会社です。

軒ゼロ住宅の雨漏り•結露 高気密化で劣化リスクが高まる

日経ホームビルダー5月号の記事より
f:id:jovi1kamiya:20140521162746j:plain
以前から個人的に警笛を鳴らしていた軒ゼロ住宅のことが住宅雑誌にも掲載されておりました。
  1. 雨が多く掛かる壁
  2. 気密性の高い壁
  3. 屋根と壁の取り合い
  4. 壁の通気出口
  5. 屋根の通気入り口
軒ゼロ住宅であっても、全てが雨漏りなどの被害が出る訳ではないので、お間違えのないようにお願いします。
 
軒やけらばの出が小さい「軒ゼロ住宅」が増えている。
軒ゼロ住宅は雨仕舞いが難しく、壁に当たる雨の量も多くなるので、軒の出のある一般的な住宅に比べて雨漏りの危険が高まる。
通気工法の場合、通気層の出入口を壁と屋根の取り合い部に設けることになるので、雨漏りへの不安から施工時に出入口をふさいでしまい、結露を招くことがある。
気密性が高い住宅では、壁内まで浸入した水分は排出されにくく、急速に劣化が進む恐れがある。
そうした軒ゼロ住宅の被害事例を踏まえ、トラブルを防ぐ納まりと施工方法を考える。(荒川尚美)
 
ここまでは私の文章ではありません。
確かにリスクはあります。
しかしきちんと対策を考えて部材を選んだり施工を行えば、軒のない家でも可能です。
私個人としては、リスクを回避するために軒の出を作って欲しいと思っています。
日経ホームビルダーさんに掲載されていた事例は特にヒドイものだと思いますので、過敏になりすぎないようにお気をつけ下さい。
 
軒先換気も確保しつつ、雨の浸入を防ぐような部材も換気部材メーカーさんが開発もしております。
軒ゼロ住宅はほとんどが瓦以外の屋根材を使用しているので、瓦用の納まりのものは掲載されておりませんでした。
(軒ゼロ用の部材は瓦でも使用可能と確認取れました)
これは私見ですが、軒ゼロ住宅にする理由の一つとしてコストダウンの要素も入っていると思います。
そして屋根の角度、勾配も緩いものが多いようです。
ここが一番の問題ではないかと私は記事を読んでいて感じました。
雨が多く、暑い夏と寒い冬、四季のある日本には屋根には適正な勾配・軒の出が必要だと私は思います。