一般の方の瓦に対するアンケート結果から心配をされているのはこの2点。
茨城県にお住まいの方から多数のアンケートをいただいた中から様々なことが見えてきました。
プラスの意見としては
- 外観の美しさ
- 耐久性
- 夏涼しくて冬暖かい
この3点が多かった意見でした。
一般の方の瓦に対するアンケート結果を見ていて元気づけられました。 - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ
↑詳しくはこちらからご確認いただければと思います。
さて、それではマイナスな意見はどうだったのでしょうか?
ほとんどが2つでした。
- 瓦が重いので地震に弱い
- コストが高い
本当にこの2つばかりで、他の意見は10%もないくらいです。
逆に言えば、皆さんが一番心配している点は「瓦の重さ」です。
しかし重さと言っても重いイメージとか、コストも高いイメージという表現が多かったです。
1.瓦が重いので地震に弱い
実際のところどれくらい重いのでしょうか?
カラーベストの重量は約3.4kg/枚 働き寸法は910mm×182mm。
となり、屋根面積1坪(3.3㎡)あたり約20枚使用するため、約68kg/坪。
それでは平板瓦の重量は約3.6kg/枚 働き寸法は306mm×270~280mm。
となり、屋根面積1坪(3.3㎡)あたり約40枚使用するため、約144kg/坪。
おおよそ、重さは半分くらいですね。
もっと軽いイメージでしたが、そんなに軽くないんだ・・・って思っちゃいました。
瓦は144kg/坪ということは約43.63kg/㎡って考えてみると軽いもんではないかと思ってしまいました。
考えてみて下さい・・・
物置でさえ、こんな狭いところに100人乗っても大丈夫なんですよ。
1m四方のスペースに43kgの可愛らしい女性が乗ってると思ったら、全然問題ないですよね?
瓦屋的発想で書いてみましたが、やっぱり重く感じますか?
地震に関してですが、屋根の重い軽いが問題ではなく、構造躯体の強度が問題だと私は思っています。
特に筋交いの量とバランスがきちんと計算されているか?
この部分は現在は建築確認申請の際に構造計算書も添付しているので、耐震強度は軽い屋根でも、重い屋根でも安全率は変わりません。
柱の量や筋交いの量は少し違います。
瓦がどうやって地震に強い施工になっているかは興味がありましたら、過去のブログでご確認下さい↓
瓦ってどうやって屋根にくっついてるの?見えない部分を見える化してお伝えします。 - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ
簡単に言いますと、一枚ずつ瓦を釘で留め付けされているため落ちません。
2.コストが高い
材料代は違います。
施工にかかる手間も違います。
結果としてイニシャルコスト(初期コスト)は瓦の方がかかります。
しかし、ランニングコストを含めて考えていただくと私は安いと思います。
初期コストの差はすぐに元が取れてしまいます。
ここでメンテナンス費用0円となっていますが、棟部のシックイ工事などは個人的に必要だと思っていますので、数万円かかると思います。
塗り替えの費用としては0円です。
瓦は塗装ではなく、釉薬で一緒に焼き上げているからですね。
初期コストは間違いなく瓦の方が高いです。
長期に長持ちする良いものですから、高くなるのはしょうがないですよね。
あとは、耐久性やその他の長所の部分をどう判断されるかだと思います。
高くて良い物を長く使うのか?
消耗品のように考えていくのか?
そういうことだと思います。