住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ

三州瓦メーカー(株)山平のブログです。平板陶器瓦を中心に製造をしている会社です。

日本には古来からハート型のカワイイ柄がある。

地元の鬼瓦の職人(鬼師)さんの工房に寄らせてもらって聞いた話です。

何気なく鬼瓦を見ていると・・・

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カッコイイなぁ~。

あれ?

よく見るとハート型がある!

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なんでこんなにカワイイハート型が付いてるんでしょうねぇ?

以前から思っていた素朴な疑問をぶつけてみました。

ハート型ではなく、猪目(いのめ)というのです

日本古来からある文様の一つで猪目(いのめ)と言うのだそうです。

猪の目をモチーフにした文様です。

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ハート型と言われれば、ハート型に見えないこともない(笑)。

お釈迦様に縁のある菩提樹の葉っぱの形がモチーフだとか諸説あります。

猪や獣の目をモチーフとした由来では、獣の目力で魔除けの意味だと言われています。

また招福の意味もあるとも言われております。

とにかく縁起が良い、日本古来の文様です。

お寺などに出掛けてみると、この猪目模様はたくさんみつけることができます。

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鬼瓦の下の部分にあったり。

この部分を建築装飾で懸魚(げぎょ)と言います。

装飾的な意味が強いですが、この部分は屋根が合わさってくる場所でもあり、棟木を隠しつつ守るという重要な役目も担っています。

魚がついていることから、火事除けの想いも入っているのだと言われています。

その他にも・・・

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こういった留め金部分や様々な装飾の中に見ることができます。

観光の際にはハート型(猪目)探しをしてみると違った楽しみ方ができるのではないでしょうか?