なぜ瓦の一文字葺きは高いの?
表題の「なぜ瓦の一文字葺きは高いの?」ですが、某質問サイトにありましたので、少し丁寧に説明します。
結論から言います・・・
一文字葺きが高くなるのは、施工の手間が一番掛かるからです!!!
あ、理由が分かったからって帰らないで下さいね(笑)。
説明していきますので。
一文字(いちもんじ)って何?
素朴な疑問ですよね。
一文字瓦とは、J形瓦(和瓦)の一番屋根の先端部分である、軒先に使う瓦の種類です。
これが一文字瓦です。
下のラインが真っ直ぐラインが出て美しいです。
左右の瓦とのつなぎ目を削って合わせていくのですが、この作業がThe職人技なのです!
技能グランプリ2014福島大会 かわらぶき タガネ作業 - YouTube
作用をしている部分が一文字部分ではありませんが、タガネと呼ばれる道具を使って、瓦を削っていく作業です。
電動工具もありますが、それでも職人さんの技術と手間はかかります。
この作業を丁寧に行わない限り、左右の合わせ部と下のラインがキレイに揃わない屋根になってしまいます。
一般的な軒先瓦は何なの?
これが一番一般的に使われる瓦で万十(まんじゅう)軒瓦とか唐草(からくさ)と呼ばれます。
先ほどの一文字軒瓦と比べますと〇部分の下で左右の合わせ目を隠す構造になっています。
左右の瓦の合わせ作業は必要ないので、コスト的にはお値打ちになります。
日本瓦は軒先部分や、袖瓦部分などの部位ごとにコダワルってオリジナルに仕上げることができるのも魅力ですね。
そんな屋根を見つけてしまうと私は大興奮してしまいます(笑)。
まとめ
軒先瓦の一文字は上下左右の合わせ作業に職人技と手間がかかる分だけコストは高くなる。
しかしデザインの美しさ、知る人ぞ知るコダワリポイントでもある。
参考記事
瓦屋根のプロである私達がお施主さんのコダワリを感じる部分 軒瓦編 - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ
袖瓦もオリジナリティを表現できる場所なのですね。 - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ