雪が屋根から落ちてこないようにする方法(雪止め)
久し振りに雪に対するお問合せをいただいたので、再度瓦屋根の雪対策を書きます。
まず、大雪が降った際に、どのタイミングでどんなことが起きるのか。
実は雪が降ってるタイミングではなく、雪が止んで雪が溶け始めたタイミングに問題が起こります。
上の写真のように溶け始めると今まで瓦についていた雪が滑り始めます。
そして止めるものがないとスルスルーっと屋根の下に落ちていきます。
このタイミングに注意が必要です。
車の駐車する位置や、下を歩く時にも注意が必要です。
雪の日に気をつけた方がいいこと 屋根からの雪編 - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ
↑詳しくはこちらをご覧ください。
雪を落とさないようにするためには
雪を屋根の上で止める方法を取ることができます。
雪止めと呼ばれるものを屋根に設置して、その部分で雪を止めます。
瓦と金具があります。
雪止瓦(ゆきどめがわら)
真ん中に輪っかのような物がついていて、ここで雪を止めます。
AN-3で雪止瓦を一列に設置した写真です。
イメージ写真も添付します。
このようなイメージで輪の部分で雪を止めます。
雪止金具(ゆきどめかなぐ)
いろんな形状がありますが、先ほどの雪止瓦の輪っかの部分を金具で対応するものです。
AN-3に雪止金具を千鳥に二段に分けて設置した例です。
雪が降った時に雪止めがなかったら道路を人が歩くスペースに雪が落ちてしまう可能性がありますね。
雪止め金具を設置して配慮した良い例だと思います。
後付け雪止金具(あとづけゆきどめかなぐ)
新築当初・葺き替え当初には雪止めを設置していなかったのだが、後から取り付けることができないかとの要望により開発されたものです。
瓦の先端部分に引っ掛けてボルトとナットで固定するタイプのものです。
瓦の形状によって金具の種類もあるので、取り付けの際には確認してください。
注意点
雪の量によって雪止めの量や段数などがは地域性や屋根の形等によって適量の差があるので、屋根工事店さんにご相談下さい。
一般的に雪国にいくと段数は多く設置してあります。
雪の量が増えると重みが増します。
例えば、10センチの雪の重みと50センチの雪の重みは変わります。
また同じ50センチでもサラサラした雪と水気を含んだベチャ雪とでは重さが違います。
一か所で支える荷重が増えすぎると耐荷重が許容範囲を超えてしまうと金具が伸びてしまったり、雪止めが割れてしまう可能性があります。
適切な量を屋根の上で分散して支えれるようにしていただきたいと思います。
年に一回か二回くらいの量である、愛知県三河地区では、一列入っていれば十分だと思います。
または、雪が降った時には軒下などに注意して雪が落ちるまで待つという方法もあります。
私の実家は雪止めは設置せず、待つタイプです。
雪のことを考えるならば、新築時に取り付ける方法が一番良いです。
ご参考にしていただければと思います。