混ぜ葺き屋根にしたいんだけ色の比率で悩んでる方へ
屋根を一色で同じ色にするのではなく、様々な色を使って屋根に表情を出したい!
そんな屋根を僕らの用語では、混ぜ葺き(まぜぶき)と言います。
例えばこんな感じ。
南欧風、プロヴァンス風なんて呼ばれることもあるスタイルですね。
しかしこの屋根の比率を決めるのに悩むケースがあります。
ちょうどイメージに合う比率の写真を見つけたらラッキーです。
しかし最近では、個人情報保護法のせいでなかなか施工写真が増えていかないのが悩みです。
当社の商品でいくとSLという瓦が混ぜ葺きに使うことが多いです。
施工写真もありますので、参考までにどうぞ。
写真にあるものよりももう少しだけ明るくしたいんだよなぁ~
とか、悩むことがあると思いますが、そんな時はお気軽に声を掛けて下さい。
実際の大きな屋根を作ることはできませんが、少ない枚数で良ければ比率に合わせて写真撮ります!
スターベージュ50%:スターレッド30%:スターホワイト20%。
このように全部で28枚並べることができる模擬屋根を用意しております。
少しでもイメージしやすくなればと思って写真を撮りますので、ご相談下さい。
ちょっと疲れて引きつった笑顔になってますが、お役に立てるのって本当に嬉しいんです。
普段なかなか家を建てられる方とやりとりする機会がないので嬉しいんです。
お悩みの方は、お気軽にご相談下さい。
お近くの方は、お越しいただければ目の前で並べ替えるお手伝いもできます。
ここのところ、お越しいただける方が徐々に増えてきて私達も楽しんでます。
また、遠方の方はメールで画像をお送りさせていただいてますが、これも好評です。
事前に日程のご相談だけいただきたいです。
↑こちらからお願いしますね。
鳥が寄ってきてお困りの方にはこんなジェルタイプもあります
さてさて、昨日に引き続いて鳥に関する記事です。
瓦の下に鳥が巣を作ってしまわないようにする軒先面戸とは - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ
↑鳥が巣を作らないようにということで、事前にできることを書きました。
今回は、鳥が来るようになってしまって困っている方への記事です。
鳥が来てお困りの方は、まず思いつくのが、ネットなどで塞ぐことです。
よくマンションのベランダで見かけますが、あのイメージです。
見た目はあまりよくないですが、目の大きさより大きい鳥などは入ってこれないです。
私の先輩の会社ですが、いろんなネットを販売しております。
ネットで入れないようにブロックする方法以外にも方法があります。
忌避剤というのですが、鳥の嫌いなニオイを出して近づかないようにする方法です。
しかも味がついていて、このジェルをなめると鳥にとってはとても不味くて最悪なようです。
なめてみたい気もしますが、やめておきます。
これはジェルタイプになっているので、お手軽に鳥の来るところへ塗布しておくと効果を発揮します。
オンラインショップ BS(忌避剤):ハト対策(鳩)、カラス ムクドリの鳥害対策-株式会社フジナガ-東京都 大阪府 福岡県 名古屋
㈱フジナガさんという会社がネット販売もしております。
鳥でお困りの方が少しでも解消されればと思います。
鳥さん達には申し訳ないですが、お引っ越しをお願いします。
瓦の下に鳥が巣を作ってしまわないようにする軒先面戸とは
瓦の下に雀などが巣を作ってしまうなんてことを聞いたことありませんか?
ツバメは見えるところに巣を作りますが、雀などは見えないところに巣を作ります。
では、どういったところから瓦の下に入ってしまうのでしょうか?
簡単に言うと瓦同士の隙間から入っていきます。
そして、入っていかないようにするアイテムの一つが軒先面戸(のきさきめんど)と呼ばれるものです。
軒先面戸(のきさきめんど)とは
こんな形のものです。
これは山平の商品で言いますと、SL瓦用のプラスチック製の面戸です。
略してプラ面戸と呼ばれます。
SL瓦は素焼き部分がメインの色になるので、プラ面戸はオレンジ色を採用しています。
さらに言うと、下側にタレがついている通称T型と呼ばれる特殊な形です。
一般的なプラ面戸の色は白かグレーのものが多いです。
また形状も横から留め付けるI型(アイガタ)と上から留め付けるL型(エルガタ)と呼ばれるものが多いです。
写真の都合上、弊社のSLのプラ面戸で説明させてもらいます。
実際に使用されている写真をご覧ください。
暗くなってしまって分かりにくいため左手前で面戸を手に持っています。
軒先部分にはSLのようなアーチのある瓦は隙間が空いてしまいます。
そこから雀などは入って行ってしまうんです。
それを防ぐために瓦の形状に合わせた面戸の形を作って塞いであります。
SL以外にもJ形瓦(和瓦)、S形瓦、平板瓦の中でもM形とか二つ山と呼ばれる形状のものには使用されています。
一般的なフラットに近い平板瓦では隙間がほとんどないため使用されないケースがほとんどです。
またプラ面戸の代わりにシックイなどが詰めてあることもあります。
要するに雀が入れないように塞いであればOKです。
他にも入る可能性がある場所は左右の袖瓦との間や壁際の部分の隙間などがありますが、ここは写真がないので、また撮ってきてご説明します。
すでに雀が巣を作ってしまっている場合には、入っていく場所の特定をしてそこを塞ぐという対処になります。
それにしても雀たちは快適な場所をよく知っているんですよね。
瓦の下ならば、外的も入って来ないし、雨も防げるし、さらに夏は涼しくて、冬も暖かい。
ただし住んでいるお家の方にとっては、困ることだと思いますので、適切に対処して雀たちにはお引っ越しをしてもらいましょう。
今日は軒先面戸のお話しでした。
いぶし瓦は色が経年変化で色がムラになってくるのが良いところ
いぶし瓦の魅力について自分なりに思っていることを書いてみます。
少しでも魅力が伝わるようにマニアックなことを分かりやすく書いていきますね。
まずはおさらいです。
いぶし瓦は焼成の最後の工程で燻化(くんか)して色を出す瓦です。
瓦全体・裏表が同じようにネズミ色な瓦です。
釉薬瓦は釉薬(ゆうやく)と呼ばれるウワグスリの反応で色を発色させる瓦です。
釉薬が塗ってあるところだけが、色がついてます。
もう少し詳しく知りたくなった方は、昨日の記事でご確認下さいませ。
↓
いぶし瓦と釉薬瓦の違いを分かりやすく書いてみます - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ
さて、本題に入ります。
古美る(ふるびる)
時が経ち、住まいとの調和をしてきたような状態(経年変化)のことを私達は古美ると表現します。
これは新築当初の瓦の色です。
いぶし銀の色がキレイに揃った状態です。
これはこれで美しいですよね!
しかし、いぶし瓦の美しさはここからさらに増すものだと思っております。
経年変化によって独特の味わいのある風合いが出てくると本当に美しさを感じます。
時を経たモノにしか出すことのできない風合い。
それこそが「古美る」です。
なんでも新しいモノが美しいわけではありません。
特に日本のモノは時を経てこそ本当の美しさを醸し出すものが多いのではないでしょうか?
こうした日本人に備わった大切な感性を大事にしていきたいと思います。
今日はマニアックな話でしたが、参考にしていただければと思います。
いぶし瓦と釉薬瓦の違いを分かりやすく書いてみます
今回はいぶし瓦と釉薬瓦について書きます。
いぶし瓦とは
瓦の種類の一つであり、製法の違いにより「いぶし瓦」と分けられます。
素材の粘土は基本的には同じなのですが、色を出すための製法が違います。
瓦を焼きあげる最後の工程で、密閉された状態で無酸素状態でガスを入れることによって還元反応させ、表面に炭素の銀色被膜を形成させる製法です。
簡単に言ってしまうと、焼き上げの最後でスモークする、燻化(くんか)、燻す(いぶす)ことによって炭素を付着させて銀色の色を出します。
釉薬瓦と違って全体的に銀色の色が付着するのが特徴です。
割っても中までネズミ色の瓦です。
取り扱う時に一点注意が必要なんです。
表面に炭素被膜が付いているため、素手で触ってしまうと手の脂分と反応してしまって跡がついてしまうので、施工する時は軍手をして下さい。
釉薬瓦とは
瓦の表面に釉薬(ゆうやく)と呼ばれるウワグスリを掛けて化学反応することによって色を出す瓦です。
写真の上部を見てもらうと釉薬の塗っていない部分はもともとの土の色が出ています。
形は同じでも焼き上げる製法の違いによって燻し瓦と釉薬瓦の違いが出ます。
こんな青色の瓦の色も出すことができます。
今屋根に乗っている瓦がイブシ瓦なのか釉薬瓦なのかを判別するために一番確実なのは、瓦の裏面の色が土の色なのかネズミ色なのかによって見極めることができます。
また、いぶし瓦の場合は経年変化によって屋根全体に独特のムラが出るのも特徴です。
また銀色以外の場合はほとんど釉薬瓦です。
稀に釉薬を塗っていない素焼きの瓦もありますが、ほとんどないのが現状です。
今回はいぶし瓦と釉薬瓦について書きました。
参考にしていただければと思います。
屋根にコーヒーの文字発見
以前屋根に「瓦」の文字がある写真を紹介したのですが・・・
そうそうこの写真です。
瓦の色を変えることによって、文字を表現することができるんですよね。
以前「コーヒー」と書いてある喫茶店の屋根をどこかで見たことがあるんだけど・・・
どこだっけなぁ・・・なかなか思い出せませんでしたが、先日発見しました!!!
やったぁ!発見!!!
しかも急いで写真を撮ってもらったのに意外とちゃんと写ってました。
こうやって屋根に「コーヒー」という文字も表現できます。
しかし一個気づいてしまったことが・・・
これが瓦じゃないですね・・・
おそらくセメント屋根材です。
当初はもっとコーヒーの文字がハッキリしていたと思うのですが、ちょっと色落ちしてきてしまいましたね。
屋根の修理ではないですが、そろそろ色の塗り替え時かと思います。
今度こそどこかで本物の瓦を使った「コーヒー」の文字を探したいと思います!
雨に濡れる瓦の艶と機能美について
梅雨の季節がやってきました。
私達瓦業界は外での仕事がメインですので、雨が降ると作業が進めることができず困ってしまうこともあります。
しかしながら、私が感じる魅力の一つとして雨に濡れた瓦の艶っぽさは本当に美しいと思っています。
もともと日本の文化はパリっとしたものといいうよりも、艶感を感じるものの方が多いと思います。
個人的にはこれは日本独特の気候だったり、気質が関係しているのだと思っています。
直線美ではなく、曲線美。
ドライではなく、ウェット。
建築においても、日本らしさを感じる建物としては、曲線美であると思います。
屋根の独特の曲線美。
これは日本人の美的感覚の鋭さだと感じています。
建物では、石の文化ではなく、木の文化。
無機物ではなく、有機物。
自然を大切にする心ではないかと思います。
柱の梁(はり)は木の自然な曲線を活かしているものに美しさを感じませんか?
構造躯体としての要素+魅せる(みせる)ものとして使われているような気がします。
雨は作物を育てる上では必ず必要な恵みの雨でもあります。
雨に濡れる瓦が魅せる独特の艶っぽさを楽しんでみてはいかがでしょうか?
そんな気持ちで過ごすことができたら、雨もまた良いものではないでしょうか?
雨もあんまり長く続いたり、ゲリラ豪雨は困りものですが・・・
雨を速やかに排出するために形がどんどん進化した瓦。
瓦の機能美を楽しんでみるのもいいものですよ。