大人の社会見学できますよ。瓦製造工場を見学してみませんか。
瓦ってどうやって作っているんだろう?
私にとっては小さい頃から見ている光景ですが、普通は想像つきませんよね。
今回は写真を使いながら工場見学気分を味わっていただきたいと思います。
まずは粘土をダンプからホッパーと呼ばれる供給機に入れます。
一日に何度も何度もトラックが来ます。
そしてベルトコンベアに運ばれて2階を目指します。
こちらが真空土練機という機械ですが、ここで粘土の中の空気を抜き均一な板状にして押し出します。
粘土内の気泡を抜かないと、途中で割れてしまったり均一なものができないので大事な機械です。
板状のものを瓦のサイズにカットしてプレス機へ分配していきます。
プレス機によって粘土から瓦の形になります。
この時点では水分量がまだ20%近くあるため、手に持つと曲がってしまうくらい柔らかい状態です。
そして乾燥炉に運ぶため、乾燥台車に積込んでいきます。
乾燥室に入っていき、約2日間かけて乾燥させ水分量を2~3%に乾燥させます。
この時点になりますと、普通に持っても曲がりません。
まだ焼けていないためカケやすいので注意が必要です。
今度は釉薬(ゆうやく)と呼ばれるウワグスリで瓦の表面に塗っていきます。
化粧のようなものですね。
この色のかかった部分が高温で焼き上げられる際に、化学変化をお越し発色します。
その後は乾くまでハンガーと呼ばれるものに吊るされて自然乾燥です。
ここまでが2階での工程です。
そして今度は焼成炉のある1階へ移動です。
私達の会社では、一枚一枚サヤと呼ばれる治具に載せて平焼きします。
瓦がネジレにくい焼き方です。
他には自立式と呼ばれる焼成(しょうせい)方式もあります。
呼んで字のごとく自分で瓦が立った状態で台車に積まれます。
サヤの必要がないためコスト的には自立式の窯の方が良いです。
私達は瓦のネジレのことを行儀(ぎょうぎ)と言いますが、行儀の良い瓦を目指しているので、平焼き焼成をしています。
焼成炉(しょうせいろ)から出てきた瓦たちです。
最高温度1,120~1,150℃で約1.5日間かけて焼き上げられ再び戻ってきます。
その後、焼成台車から降ろされ一枚ずつ検品されます。
まずは目視にて表面にキズやカケなどがないかの確認され、木槌で一枚一枚打音検査。
木槌で叩くとヒビが入っている瓦は音が濁るんですよ。
その後はセンサーにて瓦の歪のチェックが行われ、選別をされて合格したものが商品となります。
4枚ずつ整列してテープで結束されます。
その後、木製のパレットにキレイに整列していきます。
36枚×3列×3段=324枚が1パレットに積込まれていきます。
そして機械でグルグルと巻き上げられ荷崩れしないように梱包されます。
愛知県から全国各地に運送されていくため、梱包もシッカリと行います。
そして製品置場に整列され、全国へ配送されていくのを待ちます。
全体として約4日ほどで瓦が焼き上がってくる流れです。
画像を中心に書いてきましたが、お分かりになりましたでしょうか?
最後にオマケで動画も紹介しておきます。
最初から動画にすれば良かった気がしますが、説明文の関係で画像中心でお送りしました。
少しでも瓦製造工場の雰囲気を感じていただければと思います。