瓦にヒビが入ってるんじゃないかと心配されてる方へ 貫入の場合があります
「瓦にヒビが入っているんだけど」っとお問合せがくることがあるのですが、貫入(かんにゅう)という現象の場合があります。
こういった瓦の表面に小さいヒビが入ったような現象です。
これは瓦の素材である粘土と、表面に塗られている釉薬との熱による収縮率の差による現象で、貫入(かんにゅう)と言います。
焼き上がり冷却される段階で小さな貫入現象は起こります。
しかしこの現象が目に見え始めるのは、住み始めて何年か経ってから気づくことが多いです。
あれ?瓦にヒビが入ってきた?
これは、細かい貫入部分に空気中のホコリやチリが雨などで入り込み目立つようになってくるからです。
お住まいの方が一番心配になるのが、
・雨漏りしてしまうのではないか?
・瓦が割れてしまうのではないか?
この2つだと思います。
雨漏りしてしまうのではないか?
ご安心下さい。答えはNOです!
陶器製の湯呑みやカップをイメージして下さい。
この表面に現れている現象も同じ貫入です。
こうした貫入はワザと狙って起こしている点は違いますが、同じ現象です。
もちろん中に入ったお湯やお茶はこぼれません。
同じように表面層でのヒビであるため、素地の部分にヒビが入っている訳ではないので、雨漏りはしませんので、ご安心下さい。
瓦が割れてしまうのではないか?
こちらも答えはNOです。
割れてしまうことはありません。
先ほどと同じく、貫入は表面の薄い釉薬層でのヒビ割れ現象ですので、瓦素地のヒビではないので、割れませんのでご安心下さい。
瓦も湯呑みやお皿と同じ陶器ですので、陶器全般に起こる特性です。
瓦自体は、釉薬で色を付けているため、表面への再塗装はオススメしません。
瓦の特性ですので、ご理解いただけますよう宜しくお願いします。
瓦は好きなんだけど、貫入は嫌だな。。。っとお悩みの方は、いぶし瓦をお選びいただくと釉薬を使っていないため貫入現象はありません。
経年変化で色が黒ずんだりすることはありますが、この経年変化がいぶし瓦の醍醐味でもあります。
古美る(ふるびる)と私達は表現します。
住まいに合わせて瓦も馴染んできた証だと思います。
少し話が逸れましたが、貫入は瓦の特性であり、防水などの性能面には問題はありませんので、ご安心下さい。
↓その他の特性については、こちらもご覧ください。