瓦の種類、J形・S形・F形の違いとは。サイズ編
瓦と一口に言っても様々な種類があるのです。
具体的に言うとJ形・S形・F形。
①J形瓦とは
J形は昔ながらの和風の瓦のことです。
和瓦とか和形とも呼ばれます。
和風、JapaneseのJを取ってJ形と呼ばれます。
②S形瓦とは
アルファベットのSの字のような瓦という意味もありますが、スパニッシュ瓦のSをとってS形瓦と呼ばれます。
ヨーロッパの方からスパニッシュと呼ばれる上丸と下丸を使った瓦が日本に入ってきました。
その2つの丸をつなげた瓦が日本で開発されてS形瓦と呼ばれるようになりました。
③F形瓦とは
このようにフラットな形状であるためF形瓦と呼ばれています。
またの名を平板瓦(へいばんがわら)とも呼ばれます。
実は、F形のFはフラットのFではなく、最初フレンチという平板瓦が日本に伝わってきたためフレンチのFを取ってF形と呼ばれていたのです。
それぞれに仕上がりの違いがありますが、今日は大きさについて書かせていただきます。
一枚の大きさである全長・全幅以外に働き長さ・働き巾という表現があります。
これは瓦同士が重なって施工されていくのですが、表に出てくる部分の長さのことです。
青い縦の線が働き長さです。
赤い横の線が働き巾です。
この2つの寸法で大きさを表現します。
①J形瓦の場合は働き長さ235mm、働き巾265mmです。
②S形瓦の場合は働き長さ260mm、働き巾260mmです。
③F形瓦の場合は働き長さ280mm、働き巾306mmです。
一枚当たりの大きさは F形>S形>J形となり、一番大きいのがF形瓦になります。
屋根1坪当たりに施工される枚数も違ってきます。
F形は坪40枚版。
S形は坪49枚版。
J形は坪53枚版。
重量は実は版の小さいJ形が一枚当たりの重さは軽くなります。
しかし使用枚数がF形よりも多くなり、1坪当たりの重量としてはほぼ同じ重量になります。
自然素材の粘土なので、薄くしたり強度も考えると全体の屋根面では同じくらいの重さになるのは面白いものですね。
今日は瓦の種類ごとのサイズの話でした。