住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ

三州瓦メーカー(株)山平のブログです。平板陶器瓦を中心に製造をしている会社です。

瓦の色付けは塗装ではないので色の塗り替えは必要ありません

質問サイトで、瓦の塗装についての質問が多かったので、情報を整理します。


瓦屋根は色の塗り替え、再塗装は必要ありません。

理由を簡単に一言で言うと

塗装ではないからです!

ここで瓦のことを整理しますと、粘土を形に固めて焼き上げたモノだけが瓦なのです。
屋根の上に全部乗ってるものの総称が瓦ではないのです。
セメントを固めて塗装したセメント屋根材や、金属に塗装をした金属屋根材などがあります
↓詳しく知りたい方はこちらの記事もお読み下さい

瓦はどうやって色をつけているのでしょうか?

詳しく書きますと燻し瓦と陶器瓦では違いますので、陶器瓦について書きます。
お皿や壺(ツボ)と同じように釉薬(ゆうやく)と呼ばれるウワグスリをかけて焼き上げて発色させます。
釉薬内の化合物が熱で化学反応を起こすことによって色が変わります。
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お皿に釉薬をかけてるイメージ写真です。
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瓦の写真です。
一枚で見ると表に出る部分の釉薬がかかっているところだけ色がつきます。
一緒に焼き上げることによって色落ちしないのです。
お皿や壷も使っていくうちに多少色が薄くなることはありますが、色がなくなったりしませんよね?
瓦も同じ陶器なので、色の変色をしないのが良いところです。
だから上から塗装する必要はありませんのでご安心を。
全体に釉薬がかかってるもの以外にもこんな瓦もあります
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ヨゴシなんて呼ばれたりすることもありますが、釉薬を吹き付けて焼き上げるため、この黒い吹き付けも剥がれることはありませんのでご安心ください。
この吹き付けがあることによって屋根に自然なムラが出て独特の表情を見せてくれます。

屋根材の検討の際にはランニングコストのことは忘れがちですが、ご検討下さい。
ランニングコストで見ると瓦はとても経済的なんです。