住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ

三州瓦メーカー(株)山平のブログです。平板陶器瓦を中心に製造をしている会社です。

屋根は家電のようには簡単に変えることはできない

こんばんわ。

住まいづくりサポーター屋根係のブログへようこそ。

今日は、住まいの中にも消耗品とそうじゃないものがあるという記事です。

 

住宅の中には、家電のように簡単に変えることができないものもたくさんあります。

きちんと考えた上で、数年後の姿もイメージしながら計画をしましょう。

 

テレビや冷蔵庫などの家電製品は買い替えることは必ず必要ですし、皆さんもある意味、消耗品として使用していると思います。

 

しかし住宅の中には簡単に買い替えることができないものがたくさんあります。

代表的なものとして、私の専門分野でもある屋根は簡単に変えることはできません。

耐久品でもあるので、ある程度の年数はそれぞれ持ちますが、手入れが必要です。

 

屋根材によって、それぞれ長所と短所があるので、それは別の記事でご確認を。

それ瓦じゃないですよ・・・ 違うんです! - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ

↑過去記事で屋根材の種類を説明してますので、ご覧ください。

 

書いていたら、ちょっと瓦の売込みのようになってしまったので、他の部分で替えにくいものを先にご紹介。

作りつけの家具も、移動させたり作り変えたりってなかなかしにくいですよね。

一度作ったら基本はその家具をベースに他の物を配置していくことになります。

そういったことを考えた上でサイズや棚は可変できるようになど多少の融通性を持って作った方がいいと僕は思います。

作りつけの家具って、置き家具よりも間違いなくカッコイイですよね。

個人的には、アンティーク?レトロ?な家具も好きなので、空間ごとに使い分けようと思ってます。

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それぞれの良いところを用途や空間に合わせて使い分けるといいですね。

その空間の使い方もイメージすることが必要ですね。

 

それでは、私の専門分野の屋根に関してです。

屋根を葺き替えるには、ある程度まとまった金額が必要となります。

金額的にも簡単に手が出しにくい住まいの部位でもあります。

例えば、瓦以外の塗装での屋根材ですと、10年くらいを目安に色の塗り替えが必要です。

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粘土瓦普及委員会さんの資料からの目安です。

このように瓦は一度屋根に載せていただくと色の塗り替えメンテナンスは不要です。

これは、以前のブログでもご紹介したように釉薬を塗って一緒に焼き上げて色付けをしているから塗装とは違うためです。

ここで、ご注意を!

瓦は色の塗り替えメンテナンスは不要ですが、たとえばシックイなどのメンテナンスは必要です。

またその話は別の機会にします。

 

ここで一つ問題があるのですが、最初に軽量屋根材を使っていたのですが、瓦に載せ替えたいという場合がありますが、私はオススメしません。

なぜか?

それは構造躯体の強度の問題が出てくるからです。

現在、住宅を建てる際には必ず構造計算がされております。

その際に、軽量の屋根材だったらそれに耐えることができる強度で設計するからです。

逆の言い方をすると、軽量屋根材の乗る最低限の強度があれば確認申請は通ります。

だから、軽量屋根材の建物に瓦を載せると構造強度が足らなくなる可能性があるからです。

逆の場合は大丈夫ですので、ご安心下さい。

瓦屋根で構造計算をされている建物の屋根を軽くしても構造強度はむしろアップします。

以上のようなことから、住宅の計画の際に真剣に屋根のことも考えて欲しいのです。

 

私の友人で、金属屋根の住宅を建てたのですが、雨音が想像以上に大きく困ってしまい相談を受けたことがあります。

瓦屋根に葺き替えをしたいと言ってもらったのですが、構造強度の問題があるからオススメはしませんと言いました。

もっと建築前に考えておけば良かったと言ってました。

私は申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、このケースでは手が出せません。

 

住まいは長年住むことをイメージして十分考えて、計画を立てて下さいね。

お住まいを建てたいというこれからの方のために少しでも参考にしていただければと思います。