住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ

三州瓦メーカー(株)山平のブログです。平板陶器瓦を中心に製造をしている会社です。

瓦の種類、J形・S形・F形の違いとは。サイズ編

瓦と一口に言っても様々な種類があるのです。 具体的に言うとJ形・S形・F形。 ①J形瓦とは J形は昔ながらの和風の瓦のことです。 和瓦とか和形とも呼ばれます。 和風、JapaneseのJを取ってJ形と呼ばれます。 ②S形瓦とは アルファベットのSの字のような瓦とい…

いぶし瓦で新築をした際に赤い点々が発生したときの対応。

新築をした際に、たまに起きる現象なのですが、いぶし瓦に赤い点々が出ることがあります。 いきなり赤い点々を発見してしまうと心配になりますよね。 これは、赤錆(あかさび)という現象で、鉄分の多い土が表面に浮き上がって酸化したものです。 でも、ご安…

瓦に付着した苔にお困りの時は、洗うか溶剤を使うか

瓦の特性について書かせていただいた記事があるのですが、対処法も少し書かせていただこうと思います。 粘土瓦の特性について 知っておいていただきたいこと - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ 赤錆(あかさび)に関してですが、いぶし瓦は粘土に含…

土地は消費しないから消費税はかからない。

とある友人の不動産屋さんのブログ記事を見てビックリしました。 世間は4月から消費税も8%になったという記事が多い中にこんな記事があってビックリ。 なぜ土地には消費税はかからないのでしょうか? それは土地は消費するものではないからです。 土地は資…

一般の方の瓦に対するアンケート結果から心配をされているのはこの2点。

茨城県にお住まいの方から多数のアンケートをいただいた中から様々なことが見えてきました。 プラスの意見としては 外観の美しさ 耐久性 夏涼しくて冬暖かい この3点が多かった意見でした。 一般の方の瓦に対するアンケート結果を見ていて元気づけられました…

屋根の場所ごとの呼び方 それぞれの場所に合わせた瓦があります。(寄棟屋根の部位)

前回は屋根の部位名称(切妻屋根の部位)をお伝えしましたが、今回は寄棟屋根(よせむねやね)の部位名称です。 その前に屋根の形(屋根形状)のおさらいもしておきましょう。 今回は、左上2番目の寄棟屋根(よせむねやね)を例に説明します。 ↓屋根形状に関…

屋根の場所ごとの呼び方 それぞれの場所に合わせた瓦があります。(切妻屋根の部位)

屋根と一口で言われることがあるのですが、屋根の場所ごとの用途に合わせた瓦があります。 瓦の一番先のところ・・・とか一段高くなってるところ・・・ だいたい分かるのですが、場所の名前が分かると電話でも話が速いことが多いです。 っということで、屋根…

メーターモジュールと尺モジュールの違い

住宅会社さんとお話をしていると「ウチはメーターモジュールだからさぁ~」なんて言われて、「なんだろう?」って思われたことはありませんか?モジュールって何?モジュールとは基準寸法のことです。間取りなどを考える際に、方眼紙を使うことが多いのです…

日本独自の単位 尺貫法は意外と身近に転がっている

日本には日本独自の寸法や重さなどの単位があることは知っているけども、長さのイメージが出来ないってこと多いですよね。 尺貫法(しゃっかんほう)と呼ばれます。 外国にもいろんな独自の単位があります。 たとえば、フィートとかインチとかあります。 1…

瓦にヒビが入ってるんじゃないかと心配されてる方へ 貫入の場合があります

「瓦にヒビが入っているんだけど」っとお問合せがくることがあるのですが、貫入(かんにゅう)という現象の場合があります。 こういった瓦の表面に小さいヒビが入ったような現象です。 これは瓦の素材である粘土と、表面に塗られている釉薬との熱による収縮…

一般の方の瓦に対するアンケート結果を見ていて元気づけられました。

3月に瓦製造の組合で茨城県にお住まいの方へ瓦に対する声をお聞かせいただきたいとアンケート広告をやらせていただきました。 地震に対する誤解があるのではないかということで、ガイドライン工法のPRも兼ねての広告です。 いただいたアンケート結果を再度見…

粘土瓦の特性について 知っておいていただきたいこと

瓦屋根の良いところをたくさんお伝えしてきたのですが、瓦には天然素材だからこその特性があります。 弱点とは違って特性と敢えて言わせて下さい。 そして天然素材の土を使っているからこそ起きる特性についてご理解いただければと思います。 瓦は天然素材の…

甍のある風景 展示会の時に流した動画をやっと入手できました!

3月に東京ビッグサイトにて開催された建築建材展2014に出展した際に作った動画がやっと入手できました! メイン通りに面したこの大きな瓦屋根の下で流していた動画です。 MCの方が話をしてくれたプレゼンテーションも評判が良かったのですが、こちらの動画も…

大人の社会見学できますよ。瓦製造工場を見学してみませんか。

瓦ってどうやって作っているんだろう? 私にとっては小さい頃から見ている光景ですが、普通は想像つきませんよね。 今回は写真を使いながら工場見学気分を味わっていただきたいと思います。 まずは粘土をダンプからホッパーと呼ばれる供給機に入れます。 一…

火事に一番強い屋根材は瓦です。(不燃材料認定番号がつかない訳)

設計士の方から「瓦の不燃材料認定番号を教えて下さい」と質問を受けることがあります。 実は、瓦には不燃材料認定番号はありません。 なぜならば・・・ 燃えないからです(笑) どういうことかと言いますと、三州瓦は最高温度1,120~1,150℃という高温で焼き上…

桜の花見をしながらもついつい目が行く瓦屋根。

春になってお花見シーズン到来ですね。 私の住む愛知県は今週がピークだったと思います。 まだ北の方ではこれからかも知れませんね。 そうやって考えると私のように出張の多い仕事はまだ桜の花と出会うことができるかも知れませんね。 さて、私は花見に行く…

瓦屋根のプロである私達がお施主さんのコダワリを感じる部分 軒瓦編

今日は私達瓦のプロが見てコダワリを感じる屋根の部分について書きます。 コレを読んで興味を持って屋根を見てくれるようなったら嬉しいです。 分かってくると、様々なモノが目に入ってきて面白くなりますよ。 職業柄いろんなお家に行くとついつい屋根を見て…

瓦の普及の陰の功労者は大岡越前守忠相。

ここのところ、瓦の歴史関係を調べていたら大岡越前守忠相の名前が出てきました。 時代劇と言えば、大岡越前と言われるくらいの人気番組でしたから見たことがある方は多いですよね。 私も祖父母が大好きでよく一緒に見ていた記憶があります。 さてさて、瓦と…

三州瓦って会社名のように思えますが、地域ブランド名なんです。

先日の展示会でもよく言われたのですが・・・ 「三州瓦っていう会社名だと思ってました。」 確かにこれだけ「三州瓦!!!」っとPRしてあるとそう思っちゃいますよね。 私達の会社名は聞いたことないけど、「三州瓦」は聞いたことあるよと言っていただけます…

外観には公的な要素があることを意識したいものです。

住宅を計画している時はついつい室内のことにばかり目がいきがちですが、外観って実はとても大事なんです。もちろん住居内のことは家族が過ごすスペースとして大事です。しかし外観は私的な要素だけでなく公的要素も含んでいることを忘れてはいけません。外…

小冊子「瓦っていいじゃん」は住まいをこれから建てたいなぁって方にピッタリ。

先日、業界紙に私達の作成したカタログの件が掲載されました! っと売り込みモードに感じるかも知れませんが、私達の想いはまた違ったところにあります。 メーカーカタログ消費者向け好評 改修促進 製工の思惑一致 っと書いていただいておりますが、私達の想…

日本には各家庭それぞれに家紋があり、城などでは瓦にまで家紋が表現されてます。

突然ですが、皆さんの家の家紋ってご存知ですか? 家紋は各家庭に一つずつあり、それぞれの家のシンボルでもあります。 普段はあまり目にすることはありませんが、冠婚葬祭の時に目にすることが多いと思います。 やはり〇〇家として家を代表するモノ・象徴す…

雪が屋根から落ちてこないようにする方法(雪止め)

久し振りに雪に対するお問合せをいただいたので、再度瓦屋根の雪対策を書きます。 まず、大雪が降った際に、どのタイミングでどんなことが起きるのか。 実は雪が降ってるタイミングではなく、雪が止んで雪が溶け始めたタイミングに問題が起こります。 上の写…

空手の瓦割りで瓦が割れる本当の理由

CMで話題の瓦割りなのですが、瓦が割れるのには理由があるんです。 一言でいいますと、あの種類の瓦は割って使うための瓦なんです! え?どういうこと?って思いますよね? 画像も使って説明していきます。 セゾンカードのCMで衝撃的だった瓦割り。 ↓まだ見…

お寺の瓦と住宅用の瓦の違いは形の違いです。

瓦と一口に言ってもいろんな種類が実はあるのです。 形の違いや大きさの違いが一番の違いなんです。 今回はお寺に使われる瓦と住宅に使われる瓦の違いを説明します。 1400年前の瓦が今も現役で屋根に乗っている奈良市にある元興寺の写真です。 THEお寺の屋根…

瓦と他の屋根材を屋根材体系図を使って整理してみます。

住宅で使う屋根材を整理する上で屋根材体系図という図がとても分かりやすいので、それを使って説明します。 こちらが屋根材体系図です。 屋根材を大きく分けると4つに分類できます。 窯業系・自然系・化学系・その他 瓦は窯業系になります。 まずは、瓦以外…

屋根は遠くから見るものなので、近くで見た印象とは違います。

瓦に吹き付けで屋根に独特のムラが出るように表現した物があるのですが、よく言われることがあります。 「一枚で見ると汚いよね(笑)」 私達も最初は吹き付けの釉薬を少な目にして、キレイに作っていました。 しかし試作したものを屋根に載せて離れて見てみ…

瓦の色付けは塗装ではないので色の塗り替えは必要ありません

質問サイトで、瓦の塗装についての質問が多かったので、情報を整理します。瓦屋根は色の塗り替え、再塗装は必要ありません。理由を簡単に一言で言うと塗装ではないからです!ここで瓦のことを整理しますと、粘土を形に固めて焼き上げたモノだけが瓦なのです…

大人になっても大切にしたい思い出の場所

突然ですが、屋根の上って登ったことありますか? 上がったことないという方が多いということに最近気がつきました(笑) 私の個人的な経験と思い出から話ししますので、ご了承ください。 私は小さい頃から瓦の街で育ったためかどうかは分かりませんが屋根の…

瓦を加工するための職人の道具『鏨(タガネ)』とは

瓦を屋根に施工する職人さん達を葺師(ふきし)さんとも呼びます。 屋根に瓦を並べることは、瓦を葺く(ふく)と言います。 葺き師さん達は様々な職人道具を持っているんです。 お客様の住まいを雨などの災害から守るための職人道具です! 最近では、電動工…