住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ

三州瓦メーカー(株)山平のブログです。平板陶器瓦を中心に製造をしている会社です。

瓦屋根が彩るヨーロッパの街並み

先日テレビを見ているとクロアチアのザルツブルクの街を紹介していました。 ヨーロッパにも瓦屋根があるって皆さんご存知でしたか? 輸入瓦としてスペインやイタリア、フランスから日本にも輸入されています。 日本の銀色の色合いとは違って、ヨーロッパでは…

屋根のプロから見て、一枚の写真から分かることを熱く書いてみます。

たった一枚の写真からでも、僕たちはプロとして一般の方が感じないような様々なことが言えるのではないかと気づいた土曜日の午後。 画像を見ながら、気づいた点をお話ししてたら、凄く驚かれまして・・・ 少し熱くなっている状態で書いてみます。 庁舎から見…

混ぜ葺き屋根にしたいんだけ色の比率で悩んでる方へ

屋根を一色で同じ色にするのではなく、様々な色を使って屋根に表情を出したい! そんな屋根を僕らの用語では、混ぜ葺き(まぜぶき)と言います。 例えばこんな感じ。 南欧風、プロヴァンス風なんて呼ばれることもあるスタイルですね。 しかしこの屋根の比率…

いぶし瓦は色が経年変化で色がムラになってくるのが良いところ

いぶし瓦の魅力について自分なりに思っていることを書いてみます。 少しでも魅力が伝わるようにマニアックなことを分かりやすく書いていきますね。 まずはおさらいです。 いぶし瓦は焼成の最後の工程で燻化(くんか)して色を出す瓦です。 瓦全体・裏表が同…

いぶし瓦と釉薬瓦の違いを分かりやすく書いてみます

今回はいぶし瓦と釉薬瓦について書きます。 いぶし瓦とは 瓦の種類の一つであり、製法の違いにより「いぶし瓦」と分けられます。 素材の粘土は基本的には同じなのですが、色を出すための製法が違います。 瓦を焼きあげる最後の工程で、密閉された状態で無酸…

雨に濡れる瓦の艶と機能美について

梅雨の季節がやってきました。 私達瓦業界は外での仕事がメインですので、雨が降ると作業が進めることができず困ってしまうこともあります。 しかしながら、私が感じる魅力の一つとして雨に濡れた瓦の艶っぽさは本当に美しいと思っています。 もともと日本の…

鬼瓦の上についてるチョンマゲみたいなものって何?

今回は鬼瓦の話です。 お寺の屋根や、和風住宅の鬼瓦の上にチョンマゲみたいなものがついている時があるのをご存知ですか? あまり注意深く見たことないかも知れませんが、ちょっと気にしてみると面白いものが見れるかも知れません。 屋根の左についている鬼…

素材独特のいぶし色を使った花器がオシャレ

ちょっと変わった瓦素材の花器のご紹介です。 いぶし瓦の素材を使って家庭で楽しめるものがあります。 よーく考えたら、この独特のいぶしのネズミ色を出すことができるのは、瓦の街だからこそなんですね。 他の素材ではない色味・風合いが魅力です。 いぶし…

三州瓦の街並みは多彩な色使いにあり 目からウロコでした

今回は三州瓦の街並みについて書きます。 私は三州瓦の製造メーカーとして仕事をしている際に、統一感のある誇れる街並みがないなぁ・・・ っと悩んでいたのですが、目からウロコな出来事がありました。 ここで少し瓦の産地のことを少しお話します。 瓦の三…

なぜ瓦の一文字葺きは高いの?

表題の「なぜ瓦の一文字葺きは高いの?」ですが、某質問サイトにありましたので、少し丁寧に説明します。 結論から言います・・・ 一文字葺きが高くなるのは、施工の手間が一番掛かるからです!!! あ、理由が分かったからって帰らないで下さいね(笑)。 …

屋根勾配によってメンテナンス費用が変わります

屋根の勾配(こうばい)によってメンテナンス時の費用が変わってくるんです。 なかなかイメージしにくいですよね? 屋根には雨水を排水するために、角度がついています。 水平方向に10いった時に、いくつ垂直方向にいくかで〇寸勾配と言います。 一般的な屋…

日本を出て世界を知ったからこそ分かる日本の良さ

今日は少し毛色の違った話を書きます。 とても刺激的な出会いがあり、その方との会話の中から感じたことを書きたいと思います。 縁あってオランダを拠点にヨーロッパで注目を集める若手デザイナーのハヤシツヨシさんとお会いする機会がありました。 以前ネッ…

雨漏りの発生原因の一つ 瓦がズレてくるワケ

雨漏りの発生原因の一つとして、瓦のズレがあげられます。 たとえば、上の写真のような状態です。 なぜズレてしまったんだろう? 原因について少し説明しますね。 この瓦屋根は80年くらいの建物だそうです。 その当時に乗せていただいた瓦が今も現役で使われ…

屋根にコダワリを表現できる場所 本棟編

屋根にコダワリを表現できるシリーズ。 今回は本棟編です。 過去においては、軒先瓦と袖瓦をすでにやってみたので、そちらは参考にして下さい。 瓦屋根のプロである私達がお施主さんのコダワリを感じる部分 軒瓦編 - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ…

室内にも瓦ガーデニングチャンスがありました

先日、瓦のガーデニング用の小端立て瓦を発見したので、応接室に並べてみました。 ちょっと応接室のランクが上がった気がします。 瓦ってこの一つのアイテムだけで、場の空気を変えることができるんだなぁ~。 そして、落ち着きます。 こちらも空いたスペー…

谷部分からの雨漏りの原因 谷樋の穴あき

今回は屋根の修理の中でもよくある谷樋(たにとい)について書きます。 谷ってどこなの? まず谷の場所ですが、屋根の合わさる部分で谷折りのところです。 っといってもなかなかイメージできないので、写真で説明しますね。 この写真で言うと④の部分です。 …

屋根の修理・リフォームについて考えてみる

昨日の記事のことがなかなか頭から離れません。 屋根の修理は、やっぱり屋根専門店にお願いした方が良い。 - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ その後、調べてみると様々な被害に合われている方が多いようです。 これは、相談先がないからではないか…

釉薬瓦の色の可能性にチャレンジした彩の瓦

瓦は釉薬と呼ばれるウワグスリをかけ、発色させ色を出します。 平板瓦ですと、黒色•銀色•茶色•緑色というのが基本色です。 山平|プラス1防災 こちらをご参照下さい。 釉薬の配合によってはどれくらい色を出すことができるのか? 展示会用にチャレンジした…

新しいカタログできました

今日は会社の新しいカタログが完成したのでお知らせします。 今回は山平の平板瓦、AN-3(エイエヌスリー)、プラス1防災、カントリー調。 以上の3つのカタログです。 AN-3(エイエヌスリー) 表面です。 表は今回は現代和風をテーマにデザインしています。 …

瓦の色を変えることで出来る遊び心

瓦ってこんなこともできるんですよぉ~ 瓦で「瓦」の文字を屋根に表現。 まさに瓦店さんだと!! 屋根から主張してるのですね。 他にも目にしたことがあるのは・・・ 「コーヒー」 喫茶店なんでしょうね。 写真がないのが残念です。 アイデア次第で屋根にも…

プラス1防災のネーミングの由来についてお伝えします

商品名のネーミングシリーズ最終章?(笑) 前回までの商品名は下記よりご確認下さい。 AN-3(エイエヌスリー)の名前の由来について書いてみます。(動画あり) - 住まいづくりサポーター屋根係の瓦ブログ SL(エスエル)瓦ってなんで、SLって言うの? - 住ま…

屋根材選びで光熱費が変わってくる可能性があるんです。

屋根材に求められる性能について考えてみると、一番最初に重いつくのは・・・ 雨から守る、雨漏りしないこと これが一番大事です。 屋根は大切な家族を守るためのものですから、当然といえば当然です。 今の屋根材は技術も進化していますし、ある程度の防水…

南欧風•プロヴァンス風住宅に合う屋根瓦

住宅のスタイルの中で、南欧風・プロヴァンス風というジャンルがあります。 これはフランスのプロヴァンス地方に多い建物のスタイルを真似たスタイルの建物のことです。 白い壁に、赤系の少し屋根に色のムラがある青い空に似合うスタイルですね。 フランス・…

中華街でも上を見上げると特別な瓦を見ることができます

歌舞伎座に続いて横浜中華街に観光に行ったのですが、やはり特徴的な屋根がありました。 象徴的な中華街の門ですね。 色が鮮やかで目を引きますよね。 注目していただきたいのは、軒先の瓦なんです!!! 門以外のところにも瓦が使われているところは、たく…

歌舞伎座の瓦屋根にまつわる秘密の遊び心とは?

GWをいかがお過ごしでしょうか? 私は毎年学生時代の仲間との予定があり、家族で上京するのがお決まりのパターンです。 せっかくだからと観光もするのですが、やっぱり屋根を気にして見てしまいます(笑)。 今回はどうしても見ておきたかったのが銀座にある…

SL(エスエル)瓦ってなんで、SLって言うの?

商品名の秘密に迫るシリーズのようになってきております。 SL(エスエル)の名前の由来は? 実はSL瓦には2つの意味が込められています。 1.商品のサイズによる意味 これは見た目のサイズ感によるネーミングですが、S形瓦のロングサイズの意味によるSL。 ↑…

AN-3(エイエヌスリー)の名前の由来について書いてみます。(動画あり)

今日は自社商品のことを少し書きたいと思います。 たまに聞かれるのですが・・・ なんでAN-3(エイエヌスリー)なの? AN-1ってあるの?なんて聞かれることもあります(笑)。 AN-1は存在しません!!! 実はAN-3のANは安心のアンなんです!!! そしてAN-3はA…

袖瓦もオリジナリティを表現できる場所なのですね。

以前軒先瓦の種類について書いてみたのですが、今回は袖瓦についてお伝えしたいと思います。 J形瓦(和瓦)のバリエーションについて書いてみます。 実はJ形瓦はいろんな場所でオリジナリティを出すことができる瓦なのです。 袖瓦ってどこの部分? 袖部分に…

かわらぬ仲間、かわらぬ瓦 昔のCM

私たち瓦業界も昔は三州瓦の組合でCMをしていた時代があります。 私が覚えているのは、植木等さんと、谷啓さんの共演したCMです。 かわらぬ仲間、かわらぬ瓦。 それでは、YOUTUBEで見つけましたのでどうぞ。 30s 植木等 谷啓 CM 2003年 三州瓦 - YouTube 何…

住宅を建てる前に知っておきたい屋根修理や工事のこと。

屋根工事の流れは、私達にとっては当たり前のことですが、どういう流れになるのか初めての方は不安なのだと思います。 この流れを知って少しでも安心していただきたいと思って、書いてみます。 屋根の全面葺き替え工事に関しての流れで説明します。 今屋根に…